髪型は気になる。でも、肌のことを化粧品店で聞くのは少し恥ずかしい。ネイルやエステにも興味はあるけれど、自分が行ってよい場所なのか分からない。
特に美容に慣れていない男性から、そんな戸惑いを聞くことがあります。悩みは髪だけではないのに、それぞれの専門店へ行くには勇気がいる。何から始めればよいかも分からない。だから私は、美容室が最初の相談窓口になれないだろうかと考えてきました。
私が目指しているのは、美容のことなら、まずここで相談できる「美容百華店」です。今回は、その言葉に込めた思いをお話しします。
「髪だけ」が美容室の役割なのだろうか
私は、昔の美容室ではフェイシャルなど、髪以外の美容も扱っていたと聞いたことがあります。これは私が聞いた話であり、美容室の歴史全体を語るものではありません。ただ、その話は私にとって、美容室の役割を考え直すきっかけになりました。
髪を整える場所は、定期的に足を運び、担当者と会話を重ねる場所でもあります。鏡の前で髪の話をしているうちに、頭皮や肌、疲れた印象など、別の悩みが出てくることもあります。
それなら、髪だけで会話を終わらせず、美容の悩みを幅広く受け止められる場所にしたい。すべてを一人で決めつけるのではなく、その人に合う選択肢を一緒に整理できる場所をつくりたい。そこが、私の考える「美容百華店」の原点です。
お客様の声が、ネイル・アイ・エステへつながった
私たちは、流行しているからという理由だけでメニューを増やしてきたわけではありません。お客様の声を聞き、目の前の方にとって本当に必要だと感じたものを、少しずつ形にしてきました。
その積み重ねが、ヘアだけでなく、ネイル、目元の美容、エステへとつながっています。大切なのは、サービスの数を増やすことではありません。髪をきっかけに生まれた信頼を、ほかの美容の悩みにもつなげられることです。
私自身、ファスティングを経験した際、体型だけでなく気持ちにも変化を感じました。これはあくまで私個人の体験で、誰にでも同じ結果が出るという話ではありません。ただ、この経験が、身体を整えたい方にエステという選択肢も届けたいと考えるきっかけの一つになりました。
美容室、ネイル、アイ、エステ。それぞれを別々の店として並べるのではなく、お客様の「こうなりたい」「少し気になる」という声を受け止める一つの考え方でつなぐ。それが私たちの目指す形です。
専門店には行きづらい人の、最初の相談窓口に
ある男性のお客様から、化粧品店では恥ずかしくて肌の悩みを聞きづらいけれど、美容室なら相談しやすい、という声をいただきました。
美容に詳しい人にとっては気軽な場所でも、初めての人には入口が高く見えることがあります。「こんなことを聞いてよいのか」「自分には場違いではないか」と考えて、興味があっても一歩を踏み出せないのです。
ネイルを一度も経験したことのなかったお客様が、「ここがやっているなら挑戦してみようかな」と始めてくださったこともありました。ネイルサロンは若い人が行くところだと思っていたそうです。慣れた店とのつながりが、初めての美容に触れる安心につながったことを、私はとてもうれしく感じました。
最初からやりたいことが決まっていなくても大丈夫です。髪を切るついでに、最近気になることを一つ話してもらう。そこから選択肢を一緒に考える。それくらいの距離感が、美容の入口には必要だと思っています。
私が目指す「美容百華店」
「美容百華店」は、何でも売る場所という意味ではありません。また、すべての方に同じ美容を勧める場所でもありません。
人によって、気になることも、使える時間も、心地よい方法も違います。だからこそ、まず話を聞き、必要なものだけを提案する。私たちだけで応えられないことは、分からないと正直に伝える。その姿勢を大切にしたいと考えています。
目指しているのは、髪、頭皮、肌、爪、目元、身体のことまで、相談先に迷ったときに思い出してもらえる場所です。いくつもの専門店を回らなくても、いつもの場所で最初の相談ができる。必要であれば、それぞれの分野につなげる。お客様にとっての美容が、ばらばらではなく一つにつながる状態です。
私たちはまだ、その完成形にたどり着いたわけではありません。お客様の声を聞きながら学び、必要だと感じたことを一つずつ形にしている途中です。
まずは店の考え方を知ってください
美容は、詳しい人だけのものではありません。何を選べばよいか分からないときこそ、相談できる相手がいることに意味があると私は思います。
髪の相談から始まっても、肌や爪の小さな疑問から始まっても構いません。無理に何かを決める必要もありません。「美容のことなら、まずここで聞いてみよう」と思ってもらえるように、これからも地域で長く付き合える店をつくっていきます。
店の考え方や現在のサービスは、umbrella公式サイトでご覧いただけます。まずは知っていただくところからで大丈夫です。