子育てを通して気づいた、働き方のカタチ

私は21歳で結婚し、22歳で娘が生まれました。娘はサッカーをやっていて、本当は送り迎えもしたかったし、運動会や学校行事にもちゃんと参加したかったんです。

でも開業当初は、とにかく毎日仕事ばかり。送り迎えはタクシーや周りの方に頼って、運動会にも行けなかったことが何度もあります。

あのときは「しかたない」と思っていました。 でも今になって思うのは、「あの時間はもう戻らない」ということです。

だから、うちのスタッフにはそんな想いをしてほしくない——そう強く思っています。

家族との時間を犠牲にせずに、美容師としての仕事を続けてほしい。 「この仕事は、家庭を大事にしながらでもやっていけるんだ」と、実感してもらえる環境を作りたいんです。

誤解してほしくないのは、「楽な働き方」を提供したいわけじゃないということ。

私は、“働き方を選べる”というのは、責任感があってこそ成り立つ自由だと思っています。 きちんとお客様と向き合い、結果を出しているからこそ、信頼されて柔軟な働き方ができる。それがプロとしての在り方だと思っています。

実際に、うちには子育てをしながら第一線で活躍しているスタッフがいます。 何がすごいって、仕事とプライベートの切り替えが本当に上手なんです。

家ではお母さんとしての顔を持ちながら、サロンではしっかりとお客様に向き合い、信頼を積み重ねている。そんな姿を見ていると、「やっぱり環境って大事だな」と感じます。

そして、こうやって思えるようになったのも、自分自身がいろんな経験をしてきたからだと思います。 昔は「仕事のために家庭を我慢するのは当たり前」と思っていた時期もありました。でも、ライフステージを経て、自分の価値観も変わってきました。

美容師は、家庭を犠牲にしなきゃいけない仕事じゃない。 そう思えるような職場を、これからも作っていきたいと思います。

次回は、「会社は誰のためにあるのか?」という、私がずっと大切にしている考え方について書いてみようと思います。